アビ【阿比】【アビ目アビ科】【学名:Gavia stellata】【英名:Red-throated Diver】
語源は不明。足広や足ひれの転語ともいわれる。「あとあし」「へいけどり」「へいけだおし」などの異名がある
オオハム【大波武】【アビ目アビ科】【学名:Gavia arctica】【英名:Black-throated Diver】
オオハムのハムは「食む」から来たものと思われる。アビと同様「へいけどり」「へいけだおし」の異名があるが、これは壇ノ浦のある瀬戸内海に多いことからである。
カイツブリ【鳰】【カイツブリ目カイツブリ科】【学名:tachybaptus ruficollis】【英名:Little Grebe】
「掻きつ潜りつ」(カキツムグリツ)が変化した、京都弁で「カイ」=たちまち、「ツブリ」=水に潜るときの音からきているなどの説がある。古名「にお」「にほどり」「鳰」は、水に潜ることを意味している。異古名「しながどり」「やさかどり」「たくみどり」「むぐり」など多数ある。
アホウドリ【阿呆鳥、信天翁】【ミズナギドリ目アホウドリ科】【学名:Diomedea albatrus】【英名:short-tailed albatross(albatross)】
人を恐れず簡単に捕獲できたことから「阿呆鳥」の名がついた。異名「ばかどり」「とうくろう」。信天翁もお人好しという意味。また「沖の大夫」「あねこどり」などの名もある。国の天然記念物。UV(絶滅危惧種Ⅱ類)
ミズナギドリ【水凪鳥、水薙鳥】【ミズナギドリ目ミズナギドリ科】【学名:】【英名:(Shearwater)】
「ミズナギドリ」という単体の種名はなく、総称。海面を滑空し、波頭を薙ぎ払うように飛ぶことからこの名がついた。古名「をきのかもめ」「をきのそふ」「うみとり」「かつをどり」(現在のカツオドリとは別物)
ウミツバメ【海燕】【ミズナギドリ目ウミツバメ科】【学名:】【英名:(Storm-petrel)】
「ウミツバメ」という単体の種名はなく、総称。小型の海鳥で体型がツバメに似ていることからこの名がついた。
ネッタイチョウ【熱帯鳥】【ペリカン目ネッタイチョウ科】【学名:】【英名:(Tropicbird)】
「ネッタイチョウ」という単体の種名はなく、総称。熱帯の海洋を中心に生息していることからこの名がついた。
カツオドリ【鰹鳥】【ペリカン目カツオドリ科】【学名:Sula leucogaster】【英名:BrownBooby(Booby)】
江戸時代まではミズナギドリが「かつをどり」と呼ばれていた。そこから分裂した?
ウ【鵜】【ペリカン目ウ科】【学名:】【英名:(Cormorant)】
「ウ」という単体の種名はなく、総称。「浮く」「産む」「うみどり」等の頭文字と言われている。
グンカンドリ【軍艦鳥】【ペリカン目グンカンドリ科】【Frigate bird】
グンカンドリ科の総称。
サギ【鷺】【コウノトリ目サギ科】【Egret】
騒がしい意味の「サヤギ(騒ギ)」、白い色の「サヤケキ(鮮明)」など諸説ある。なお、サギ科にはアオサギ、ゴイサギ、クロサギなどが含まれるが、古来はシラサギのみをサギとしていることが多い。
ゴイサギ【五位鷺】
醍醐天皇が、池にいる鷺を捕るよう命じた際、大人しく捕えられ、神妙であると五位の位を授かったという、平家物語からこの名が来た。古名「いび」「いひ」。異古名「なべかぶり「よさぎ」「よがらす」
ヨシゴイ【葦五位】
葦原に住むゴイサギの意味。古名「さやつきどり」
ミゾごい【溝五位】
田んぼの水を引く溝に住むゴイサギの意味。異古名「おずめとり」「ひのくちまもり」は田や水路を守る鳥の意味。
ササゴイ【笹五位】
翼の模様が笹に見えることから、また、「ささ」は小さいという意味から、小さめのゴイサギという説もある。
アマサギ【黄毛鷺、亜麻鷺、猩々鷺】
飴色のサギ「アメサギ」がなまったものと考えられる。
コウノトリ【鸛】【コウノトリ目コウノトリ科】【(Stork)】
中国名「雚」(クワン)が転じたと言われている。古名「おほとり」「こうづる」「しりくろ」。特別天然記念物。CR(絶滅危惧種ⅠA類)
トキ【鴇、朱鷺】【コウノトリ目トキ科】【(Ibis)】
奈良時代の古名「つき」「つく」がなまったものと言われている。異古名の「たう」「たうのとり」は鳴き声から来たらしい。特別天然記念物。EW(野生絶滅)。日本の野生個体群は絶滅した。
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